dada さん ご質問ありがとうございます!
木製の家具だと思うのですが、補修では直らないというのはどの程度の破損なのでしょうか?
その前にまず破損が起こった際の引越し業者の対応なのですが、既にお分かりのとおり補修をして現状復帰させることが一般的です。
一般的というより、引越し約款などでそう規定されています。
そして修理では対応できない(治らない)場合は、修理相当額ではなく購入日から減価償却などを考慮した時価相当額を引越し業者はユーザーに支払わなければならないことになっています。
これは引越し約款で決められており、全国や各都道府県のトラック協会に問い合わせられれば分かります。
ここからは私がdada さん の立場だったらどうするかを想像して申し上げますね。
まずは再度修理での解決を模索してみます。
補修での対応が一般的というだけで、引越し業者が用意した修理業者などを利用しないといけないということはないと思うので、ネットなどで検索して優秀な修理業者を探します。
修理業者のレベルは様々です。
私は元作業員なので、その腕前の数々を見てきました。私が担当した現場でも残念ながら破損が発生することがあったので、その際に自分の戒めの為にもかなり値段の高い修理業者を利用していました。
すると何処が壊れていたか分からないくらいのレベルで完璧に修理してくれるんです。
木製家具は勿論、冷蔵庫などの金属製の物でも強度から塗装まで文句無い仕上がりでした。
おまけに希望した場合は10年間の保証書まで発行してくれるような対応でしたので、お客さんは必ず納得してくれていましたが、その代わり一般的な修理業者の相場の倍くらい高いんです。
それがなかなか引越し業者がそういった修理業者を利用したがらずに、安い示談金で済ませたがる理由なんです。
ちょっとした引越し料金程度の修理代になるので利益どころか売り上げが飛びますし、保険で払えばいいと思われるでしょうが保険を利用するとその後の保険料が上がるのでなるべく使いたがらないという裏事情があります。
引越し業者によって違いますが、いかに破損の対応を低コストで抑えるかも現場責任者や営業、カスタマーセンターの成績みたいになってたりするんですね。
けれども、そんなことはユーザー側には関係ないことは勿論ですから、上記の裏事情を知っていただいた上で妥協せずに強気で引越し業者に臨んでください。
話はそれましたが、引越し業者に確認した上で、ご自身で修理業者を検索して見に来てもらって、修理が出来るかどうかと見積もりをとってみられてはいかがでしょうか。
また、トラック協会などに電話されてみて、家具などの破損が起こった際の引越し業者のとるべき対応と現在の業者の対応の違いを確認されておくのも、妥協しない姿勢を保たれるのに役に立つかもしれません。
それでも修理では無理と分かった際には、今度は示談の交渉に移ります。
高価な家具でまだ新しいということを強く主張しつづけられて、なるべく金額を高くさせるようにしましょう。
いつくらいに引越しをされたのかが分からないのですが、もし4月の半ば以降の作業だったのであれば、暇な時期に今回のような破損を起こす引越し業者は残念ながらレベルが低いです。
作業レベルが低いので破損が絶えず、作業レベルを向上させないかわりに破損対応のコストを抑える技術や話術ばかり伸びていくタイプの引越し業者かも分かりません。
dada さん にとっては災難としか言いようがない状況なのですが、これが引越し業界の現状と言われても仕方がない状況なんです。
もちろん、丁寧でしっかりした作業をできる業者も作業員もたくさんいます。
今回の様なことをやってしまったら、もう引越し業者として成り立たないというくらいに思わせてやってください。
それには今回の窓口対応をしている者の立場を少しでも上に上げることも大事かもしれません。
一般的には現場責任者か担当営業マンが対応します。
それで駄目な場合は営業所の管理職に担当が移って、それでも駄目な場合は本社などの統括カスタマーセンターなどに担当が変ります。
それでも対応が変らない場合は、その引越し業者はそういうレベルの業者ということになるので、消費者センターなどの外部の組織に連絡をします。
そのどこかの段階で引越し業者の対応が変ってくるのを、私なら目指して頑張るかなぁ・・・と想像しながら長々と書きました。
トラック協会に連絡される場合は、「お住まいの都道府県名 + トラック協会」か「全日本トラック協会」でネットで検索されるとすぐに出てきます。
大変だと思いますが、妥協せず頑張ってくださいね。